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    不在

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      ・『不在』 新書オフセット、82ページ、500円。 【完売しました
      恋愛/不在、欠落、喪失。連作含む短篇8編

      完売しましたが、『翼果集』に全編再録されていますので、ご参考ください!

      あかばらさの天根和幸氏にゲスト寄稿いただきました。
      いつもありがとうございます。


      ・Solid Objects ―水無瀬
      ・ドライ・ドライ・マティーニ ―キィ
      ・極月の花 ―水無瀬
      ・脈 ―天根和幸
      ・最愛 ―水無瀬
      ・夜明け、あるいは常明の ―容
      ・手を伸ばす、僕らは光を飲み干して ―容
      ・飛翔 ―容

      -------------------------------------------------------------

      2011秋・文学フリマ新刊です。
      詩架の処女作でもあります。


      食べて働いて眠る、という生活の土台には何ら影響ないけれど
      「生きて」いくために各人が必要とするものがあると思います。

      あるひとにはフィクションの摂取、
      あるひとには恋愛かもしれず、
      あるひとには恋愛ですらない、友人との隠微な精神のつながり、

      レイモンド・カーヴァーという作家に、"Last Fragment"という詩があります。その一節を引きますが、

      To call myself beloved,
      To feel myself beloved on the earth.


      恋愛に限らず、どんな形であれ「在ることを赦されている」実感のために生きているのではないかという気がします。
      その実感を得るために必要とする何かがあると思うのです。

      それが「欠落している」「いつまでも不在である」「喪失してしまった」状況が、結成前から詩架の書くもののテーマでした。
      その欠落/不在/喪失 と認めたうえで、どう生きていくのか
      あるいは自分の手で作り出せないか?

      「なにか」を奪われたり取り戻そうと足掻いたり、
      失ったまま記憶をよすがに生きてみたり、
      あらたな何かを手に入れるために違う場所へ飛び立ったり、

      そういう話を収めた本です。

      表紙はこちら。キィが作った人形と薔薇です。撮影もキィ。
      なんだか好評で、皆さまの手に取り率が高かったそうな。





      以下、各書き手のものを一つずつ、冒頭抜粋です。



      「曇天。葉を落とした木々の枝が寒空にひっそりと目して冬を待つ。ガラス張りのビルが
      ベルベットの空を映す。あなたは終わりを待つと決めた。彼女を何からも引き止めないと
      決めた。あなたの夢は終わるものだ。世界は続く。あなたが生きている限り続く。夢が
      絶え果てても」                      ―「最愛 」

      「私は羊を連れて放浪を続けます。羊が何頭いるか私は知りません。しかしいなくなる
      羊がいれば私はいずれそれがわかるし、その羊が戻ってくることも、戻ってこないことも
      あります。いなくなった羊が惜しいことも、そうでもないこともあります。これらの羊はおのず
      から生まれることも、私が生むこともあります。私はそれらの羊と群れなして、放浪を続ける
      のです」                             ―「脈」

      「ふたりはそれぞれのアミュレットを月光の届く窓辺に置いた。満月が石を浄化する。
      彼女のものはローズクウォーツと水晶を中心にラピスラズリなどを入れて組んである。
      あなたの石はオニキスに水晶、天眼石だ。月光を反射して触れると冷たい」
                                           ―「ドライ・ドライ・マティーニ」

      「詩稀は酔いの只中に居ると、悠希は思っている。 取り立てて奇異な女ではない。
      人目を引く容色もない。身長・体格ともに標準で、むしろ一般に埋没するのが特技だと、
      称えてやってもいいほどである。ただ詩稀の眼だけが悠希を捉えた。黒々と底深く、
      膜の張ったような鈍い光を放ち、そのくせ貪欲に対象を射抜く眼」
                                             ―「手を伸ばす、僕らは光を飲み干して」


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