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    未題

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      ・『未題』 新書オフセット、72ページ、500円。  【在庫僅少
      恋愛/幻想/百合。短篇9編+巻頭(詩とも掌編ともつかないナニカ)

      『翼果集』に全編再録されます。
      こちらも、あかばらさ天根和幸氏がゲストで寄稿くださってます。

      ・前書き(「合わせ鏡」)   ―容
      ・漂う骨            ―容
      ・そして、死の匂い      ―水無瀬
      ・水のない川         ―容
      ・散骨             ―キィ
      ・営む 五つの情景     ―容
      ・Muddy           ―天根和幸
      ・堕落             ―水無瀬
      ・   、            ―容
      ・目覚めのない朝を待つ   ―キィ

      -------------------------------------------------------------

      2011秋・文学フリマ新刊です。
      『不在』と同時発行ですが、こちらは、水無瀬、キィ、容が大学;時代に
      書いていた短篇の再録が中心になっています。
      『不在』がその当時の私たちのテーマの集大成、とするならば
      『未題』はそのデッサンの集まりでしょうか。

      短めで、情景的な作品が多いです。
      特に容は作品数が多く見えて一つ一つが短い、羊頭狗肉パターンです(笑)

      デッサンといっても、各作品は『不在』とは独立していますので、
      セットではなく個別にもお楽しみいただけます。
      そして再録と言いつつ、「漂う骨」は完全リライト、
      「堕落」および「目覚めのない朝を待つ」は完全書き下ろしなので
      大学時代というよりは、詩架の文体になっているかと。

      あ、そういえば、容の「 、」は、誤植ではなく、そういうタイトルです。
      読点ですね。息継ぎ、空白、つなぎめ、そういったイメージでした。

      表紙はこちら。詩架がこよなく愛する大阪・中崎町の
      書肆・珈琲舎アラビクさんの中庭を撮らせていただきました。
      (ちゃんとオーナーにお願いしたよ!)
      すっごい素敵なカフェなので、皆さまもぜひお運びになって。



      以下、各書き手のものを一つずつ、冒頭抜粋です。



      「手首をつかめば指の痕が淡くついた。カーモスの白い肌に朱く浮く己の痕にヴァリェタは
      甘い目眩を覚える。彼女の皮膚はやわらかい。細く骨ばって硬質なはずの手首にすら、
      力をこめればあっけなく鬱血がにじむ。肌がどうしようもなく柔いのだ、とヴァリェタは嘆息
      する。薄い皮膚はしきそもうすく、銀色の長い髪は陽の下でも月の光のように煙った」
                                                                       ―「堕落 」

      「私は妖気立って凶悪なこの犯罪者と心中してやると決心した。
        『行き先は天国でいいかい、』
      とてもよく晴れた寒い日だった。私は朝からいつものように、見張り台の塔の上から広大な
      墓地を見下ろしている。私の仕事はここで日がな一日、墓地の見張りをしていることだ」 
                                                                       ―「Muddy」

      「ねえ、知ってる。これネズミの肉が入ってるんだって。ユミが得意気に切り出す。持っている
      バーガーにはしっかりと歯型がついている。いやだぁ、とサキはバーガーにパクついた。
      ありがち、とリナはポテトをくわえる。他の客席を気に留めずにユミはケラケラと笑った。会話も
      関係も紙ナプキンくらい、薄ければ薄いほど軽ければ軽いほどいい」
                                                                      ―「目覚めのない朝を待つ」

      「ヒステリア・シベリアナという病気を知っているかと彼は訊いたのだった。小説で読んだわと
      私が答えると、口の端を吊り上げて、君は憧れてるんじゃないのかいと皮肉る。地平線しか
      見えない荒野を耕し続けた農夫が、ある日突然鍬を投げ捨て、太陽の沈む西へ西へと歩き
      続けて飲まず食わずでやがて死ぬ。君は素質があるよ、なぜなら君はそう思い込みたがって
      いるから、とにっこり笑って、私達は食事に出かけた。食べることを嫌いな人間がいるなんて
      信じられない、とその夜私は思っていた」                     ―「  、」





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